岐阜県可児市・美濃久々利城跡のアクセスから見どころポイントを解説

岐阜県可児市・美濃久々利城跡のアクセスから見どころポイントを解説

 

岐阜県可児市の美濃久々利城(くくりじょう)は、美濃国守護だった土岐氏の流れをくむ久々利氏の居城。金山城主・森長可に攻め落とされた歴史があります。

 

 

>>久々利城の詳細 | ウィキペディア

 

 

久々利城はコンパクトな縄張りに中世の山城の遺構がギュッと詰まった城で、城巡り初心者でも楽しめる城です。

 

 

この記事ではそんな久々利城跡の見どころをチェックしてみましょう!

 

 

 

 

 

もくじ

 

 

 

 

 

 

アクセス


久々利城の行き方ですが、車でのアクセスでも電車バスでアクセスでも、可児郷土歴史館を目指します。

 

 

なぜかというと、可児郷土歴史館には久々利城へ行くときの駐車場もありますし、歩いて5分で久々利城登城口に着くからです。

 

 

車でアクセスする場合、まずはカーナビの検索で可児郷土歴史館と入力しましょう。

 

 

ロードマップでアクセスする場合は可児郷土歴史館の住所をチェックしてみましょう。

 

 

住所

岐阜県可児市久々利1644−1

 

 

>>可児郷土歴史館の場所の地図

 

 

電車・バスは?

 

電車、バスでの行き方ですが、日本ライン今渡駅、JR可児駅、名鉄新可児駅、明智駅から市バスであるKバスが出ています。

 

 

それに乗り可児郷土歴史館で降ります。1乗車200円です。

 

 

各駅から可児郷土歴史館への時刻表を張っておくので参考にしてください。

 

 

>>Kバス時刻表

 

 

 

 

 

 

そして城内


それでは久々利城に登って見ましょう。登城口は可児郷土歴史館から徒歩5分くらいで着きます。

 

 

郷土歴史館にパンフレットもありますし、案内看板も建っていますので分かりやすいと思います。

 

 

 

 

 

 

現地案内看板にあった久々利城の縄張り図。これを見ると曲輪が連なっている連郭式(れんかくしき)というタイプの縄張りだった事が分かります。

 

 

 

 

 


城跡の道。草木が生い茂っておらず、登りやすいのですが山道でもあるので、運動靴などでシッカリと足元を固めてから登りましょう。

 

 

 

 

 

桝形虎口

 


いよいよ城内に入りますが…

 

 

どうも簡単には入れてくれないみたいです。(実際には簡単に進めるんですけどね)

 

 

なぜかというと、第一の関門・桝形虎口(ますがたこぐち)があるからです。

 

 

 

 

 


現地案内看板より。桝形虎口とは、簡単にいうと攻めにくい工夫をしてある曲輪の出入り口のこと。

 

 

進む敵に対して折れ曲がる様に作られており、横や後ろから攻撃されます。

 

 

 

 

 


これは城内から桝形虎口を見た様子。つまり守備兵の目線です。

 

 

 

 

 


赤が敵の動き青が守備兵の攻撃、こうやって見ると分かりやすいです。

 

 

赤の敵兵の矢印の先端くらいには、たいてい門があり、その門を突破している時に横とか後ろから攻撃されます。

 

 

 

 

 


桝形虎口を上から攻撃していた三の丸。削平地になっており、ココに兵を駐屯させる事ができました。

 

 

 

 

 


桝形虎口を突破して、三の丸も攻め落としました。

 

 

でもその上にある二の丸へ直接登るには、急斜面が待ち受けています。

 

 

これは切岸(きりぎし)といって、人工的に角度を付けた斜面。そうすることによって登りにくくなるのです。

 

 

 

 

 


今度は守備兵側から。これは本丸からの景色。

 

 

今では木々がたくさんありますが、当時はほとんど無く、周辺をぐるりと見渡すことができました。

 

 

街道や向こう側の山など、この展望の良さも山城のメリットです。

 

 

 

 

 


本丸奥にある土橋。

 

 

ただの山の尾根にしか見えませんが、本丸と奥の曲輪を連携する通路です。

 

 

もし敵が押し寄せた場合、この土橋を通る時は一列にならなければ、左右の崖から落ちてしまいます。

 

 

つまり敵にとっては横に展開できない不便な通路です。

 

 

 

 

 

 

二重堀切


久々利城の見どころのひとつに本丸背後の二重堀切(にじゅうほりきり)があります。

 

 

まず堀切とは、簡単にいうと山の尾根を断ち切って作られた堀のこと。それが二重にあるわけです。

 

 

 

 

 


現地案内看板より。イメージでいうとこんな感じ。

 

 

『久々利城を背後からコッソリ攻めてやる…』

 

 

攻める敵はそう思うワケですが、久々利城を背後から攻める場合、まずは堀を下り上に上がり、また堀に下りまた上がるという事を繰り返します。

 

 

ここで大事なのは、当時の敵兵はジーパンや洋服を着て攻めるのではなく、甲冑を着ているということ。ここポイントです。

 

 

 

 

 


これは城内からの目線。

 

 

向こう側(つまり尾根側)から敵が攻めてくる場合、2つの堀をクリアしてはじめて自分たちのところに来る事ができるワケです。

 

 

でも、守備兵側も指をくわえて眺めていませんよね?(笑)

 

 

猛攻撃の開始です!

 

 

 

 

 


二重堀切の堀底。

 

 

堀切といわれなければ、ただの山道にしか見えません。

 

 

 

 

 

 

二重堀切の高低差。約5mくらいでしょうか。

 

 

斜面も急です。現在では木や根が斜面に生えているので、それらを伝ってなんとか登れますが、当時はそんなものは無く、斜面はツルツル。

 

 

おまけに甲冑着てますし、上には守備兵の方々がお待ちかね…

 

 

正直、攻めたくないですね。

 

 

 

 

 

 

所要時間と私の感想


久々利城の所要時間は約1時間位です。

 

 

二重堀切を越えて、向こう側の山まで行くともう少し時間がかかります。

 

 

私の久々利城の感想ですが、コンパクトならら連郭式の縄張りや山城の見どころがたくさんあるので、初心者の方にもオススメの城だと思いました。

 

 

また地元の保存会の方々が木々を切って整備してくれているので、城内も巡りやすくなっていました。誠に有り難いことです。

 

 

可児市には見応えがある山城や平山城がたくさんあるので、久々利城も城巡りの時にはチェックしてみてください。