愛知県新城市(しんしろし)の古宮城跡は、甲斐の武田氏が東三河に侵出するために築いた城といわれています。縄張りは馬場美濃守(信房)が担当したと伝わります。
私が古宮城にはじめて行ったキッカケは、もう数年前になるのですが奈良大学の千田嘉博さん(元学長)が、雑誌のコラムで古宮城を絶賛されており、『そんなに良いなら来週行くかな♪』と即行で行った事です。
そこで感動し、今では古宮城は個人的に東三河で一番好きな城跡ですね。なぜかというと遺構が濃厚に残っていますし、近くの亀山城や賽ノ神城、文珠山砦とセットで訪れることができるからです。
では、そんな古宮城の見どころをチェックしてみましょう!!
もくじ
古宮城は電車アクセスが非常に困難です。なぜかというと、旧作手村には電車の駅が無いからです。
ということで古宮城を訪れる時は、車がオススメです。
まずはカーナビの検索で古宮城跡と入力してみましょう。
もし出ない場合は、古宮城の住所から検索すると分かりやすいです。
古宮城跡の住所
新城市作手清岳宮山31
(しんしろし つくで きよたけ みややま 31)
ところで古宮城に行く時は、近くにある道の駅・つくで手作り村を拠点にすると良いです。
なぜかというと、裏山が亀山城という城跡ですし、道の駅にはトイレ、飲食店、お土産売店があり、休憩や食事もできてかなり重宝します。
この道の駅を拠点にして、古宮城をはじめ周辺の亀山城、文珠山砦、賽ノ神城なども攻略できますね。
古宮城は日本城郭協会認定の続100名城です。スタンプは古宮城から車で5分の場所にある新城市作手歴史民俗資料館にあります。
【住所】 新城市作手高里縄手上35
また資料館が休館日の時は、近くのYショップ(コンビニ)でも続100名城スタンプを押すことができます。
あとスタンプ帳は本屋で販売していますので、あなたの住んでる近所の書店で探してみてください。
もしなければネット通販でも買えます。(楽天なら送料無料)
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ではいよいよ城内です!古宮城は白鳥神社の裏山です。だから入口も白鳥神社。
本殿の横から山の中に入る事ができますが、観光地ではなく神域なので節度をもって入りましょう。
古宮城の特徴のひとつに中央に走る竪堀(たてぼり)があります。この竪堀が古宮城を東西に分けているのですが、逆に言えばこの竪堀から侵入すると左右の曲輪から攻撃されることになるんです。
古宮城にはいくつかの曲輪があり、周辺を土塁で取り囲まれている曲輪もあります。ここには武器庫や兵糧庫、または兵が寝泊まる小屋などもあったのでしょうか。
お城ファンの中でも有名な古宮城の枡形虎口(ますがたこぐち)。
まず虎口とは、曲輪の出入り口のことで、桝の様に四角いので枡形虎口といいます。
これが何かというと、虎口には城門があり、城門を攻めている時に横側から矢、火縄銃で攻撃される仕組みになっています。
桝形虎口を城内側かるとこうなっています。
Uの字に窪んだところにあったであろう城門を攻撃している時に、側面から自分が攻撃されるわけです。
ちなみに左側の木は古宮城の御神木。城があった当時は普通に考えて存在しなかったと思います。
古宮城の北側にある五段堀。堀と土塁が5セットになっている遺構です。
写真だと4つしか見えないのですが、北側に行くと5つある事が確認できます。
山の斜面を削って作られており、古宮城を攻める武者は甲冑着てこの5つの堀&土塁を越える訳ですよ。
愛知県には2,000を越える城跡として研究されているものがありますが、五段堀はここだけですね。
また全国でもこれだけ保存状態の良い五段堀は貴重だと思います。
こちらは堀切(ほりきり)。
尾根伝いに侵入してくる敵に対して、尾根を切って堀状にした防御がわかります。
私の古宮城の感想ですが、この城は愛知屈指の名城だと思います。なぜかというと、戦国時代の城の遺構がたくさん残っているからです。
確かに天守や櫓といった建物はありませんが、城巡りは建物巡りではなく、縄張りを見て城の防御の構造を理解するのも楽しみのひとつだと思います。
あと基本、杉林なので森の中みたいになっており、うまく写真が撮れないのは仕方がないですね(笑)。
そして訪れるタイミングですが、原則として【冬】です。その理由は、やはり森の中なので、虫や蛇の危険もあるからです。あとできれば一人ではなく複数人数で訪れる様にしましょう。
亀山城
道の駅・つくで手作り村の裏山にある城跡。奥平氏の居城で、この亀山城を監視するために築かれたのが古宮城といわれています。土の城で遺構も良好に残っています。
甘泉寺
応安三年(1370)に開山された古刹。長篠設楽合戦の有名人・鳥居強右衛門の墓と天然記念物に指定されたコウヤマキがあります。参道は城砦を想わせる横矢掛けみたいになっているので見ごたえがあります。