三重県亀山市にある伊勢亀山城は、関氏、岡本氏、本多氏、石川氏等が城主となった城で、城下町に東海道も取り込んだ城です。
伊勢亀山城は日本100名城、続100名城には指定されている城ではありませんが、残る遺構や東海道の雰囲気がよく伝わる城で、私も何度か足を運びました。
では伊勢亀山城の見どころはどんなところなのか?この記事でチェックしてみましょう!
伊勢亀山城への行き方を説明します。まずは電車編。
電車でアクセスする場合は、最寄り駅のJR亀山駅を目指します。各駅からの目安は次の通りです。
JR亀山駅に着いたら、後は徒歩10分程で亀山城跡へ着きます。
次に車でのアクセス方法についてです。
車でアクセスする場合、まずはカーナビの検索で、三重県亀山市の亀山城と検索すると出てくると思います。
それでも出なかった場合、亀山市役所を検索しましょう。
なぜかというと、亀山市役所の道路を挟んで向かい側に、亀山城の本丸があり、多門櫓も再建されているからです。
また駐車場も亀山城址を訪れる目的であれば、市役所駐車場を利用できるという事を市役所の方に聞きましたので、亀山市役所を目指していけばよほど大丈夫です。
亀山市本丸町577
亀山城の御朱印(御城印)と、伊賀・亀山・津・松阪・鳥羽の城郭巡りスタンプは、JR亀山駅すぐの亀山市産業・観光案内所の中にあります。営業時間は次の通りです。
※この情報は2019年7月現在
※この他、臨時休館日アリ
これは私の感想ですが、亀山城の御朱印(御城印)と、伊賀・亀山・津・松阪・鳥羽の城郭巡りスタンプを頂くのであれば、城巡りの前がオススメです。
なぜかというと、これは私の体験談なのですが、以前、電車で亀山城に行った時に城巡りを優先しました。
予定では午後4時には巡り終わるはずでしたが、東海道跡の街並みを詳しく歩いていたら5時30分になりました。
亀山市産業・観光案内所は5時までなので、スタンプも御朱印も頂けず…あの時はかなり後悔しましたね。
だから亀山城のスタンプや御朱印は早めにチェックしておいた方が良いです。
これは私の感想ですが、亀山市に着いたらまず亀山市歴史博物館に行くことをオススメします。
その理由は主に次の3つです
ではどういうことなのか?順番に説明します。
亀山市若山町7-30
亀山市歴史資料館には亀山城の歴史や遺構に関する詳しい展示があります。
例えばこの縄張り図は、壁にど〜んと掲示されているのですが、かつての亀山城の縄張り図を現在の住宅地図に落とし込んだものです。非常にわかりやすいですね。
また亀山城のジオラマをはじめ発掘調査で出てきた遺物なども展示してあります。
亀山市歴史博物館には、無料で配布している亀山城の資料がいくつかあります。
中でも散策用の縄張り図は非常にわかりやすく、見どころのポイントも記載してあるので重宝しました。これは亀山城を巡る前には必ずチェックしておきましょう。
亀山市歴史博物館の前には亀山城石坂門の石垣が移設復元されています。
全てが発掘調査で出てきた石ではなく、現在の石も混じっているのですが、かつての亀山城石坂門の石垣の様子がよく分かります。
また隣には詳しい解説版も建っているので合わせてチェックしておきましょう。
これはおまけですが、亀山市歴史博物館の裏山には亀山古城跡があります。
亀山古城とは、江戸時代や戦国時代以前にこの地に勢力を持っていた関実忠(せきさねただ)が築いた城といわれています。
江戸時代の絵図には、すでに古城と記載されており、現在でも江戸時代の亀山城と区別するために亀山古城と呼んでいます。
ちなみになぜ亀山古城跡がおまけなのかというと、山のふもとに石碑と案内看板が建つのみで、中は私有地なので入ることができないからです。遠景だけで楽しみましょう。
伊勢亀山城の見ておきたいポイントを3つ説明します。
まずは多聞櫓。これは現存の建物で三重県の指定史跡です。
多聞櫓の石垣。工法は野面積みですね。
多聞櫓は中に入ることができます。中は伊勢亀山城に関するパネル展示がいくつかありますが、内部の構造もチェックしておきたいですね。
伊勢亀山城多聞櫓の開館日は土日のみ。開館時間は午前9時〜午後4時30分くらいまでです。
※2019年7月現在
亀山小学校の北にある二之丸帯曲輪。
伊勢亀山城は二之丸に城主の居館があったのですが、それを守るために作られた小規模の曲輪です。
小規模といっても守りは固く、北側は崖になっており、見渡しも良いです。
現在は整備事業によって公園化され、中に入ることもできます。
これは二之丸帯曲輪の埋見(うずみ)門跡。発掘調査により復元されました。
発掘調査によると、門の礎石や玉石も見つかっています。小規模の門ですが、二の丸の入り口をガッチリ固めていたのですね。
かつての伊勢亀山城内は主に小学校や民家になっていますが、町中を歩いているとかつての遺構を示した碑がたくさん建っています。
画像は太鼓櫓跡の碑。
現在は駐車場になっていますが、こうした碑があると散策する時に非常にわかりやすいですね。亀山市歴史博物館の中にある散策地図と合わせると、効率的に巡ることができます。
伊勢亀山城は、かつて東海道と宿場町を城下町にスッポリ取り込んだ城でした。
東海道とは江戸時代に整備された街道で、江戸〜京都を結んでいた大きな道。
この街道を城下町に取り込めば、もし軍隊が街道を通る時、城を攻め落とさなければ通行できないので、城が関門みたいな役割を果たします。
東海道を取り込んだ城は、伊勢亀山城のほか、私が住んでいる愛知県ですと岡崎市の岡崎城や豊橋市の吉田城などがあります。
亀山市では、かつての東海道の整備が進められています。
街道沿いは普通に民家になっていますが、街道の名残である道筋は残っているんです。
また古地図(宿場地図)をもとに、かつてどんな建物があったのかを看板で示しています。
東海道亀山宿にあった旧舘屋住宅(枡屋)。古民家です。
呉服屋さんの建物で、現在は観光用に中を整備解放してあり、見学することができます。
中にはスタッフが駐在しており、靴を脱いで中に入ることができます。
2階にも上がることができ、古民家に興味がある人はジックリと見学してみましょう。
東海道亀山宿を散策する時、チェックしておきたい寺院があります。それが遍照(へんしょう)寺です。
なぜかというと遍照寺の本堂は、旧亀山城二之丸御殿の玄関と式台の一部を移築したものだからです。
亀山市西町524
これですね。二の丸というと、現在の亀山市立亀山西小学校あたり。そこにあった建物です。
観光としてではなく、参拝なら中に入ることができます。
伊勢亀山城の所要時間は、いくつかに分けて計算すると良いです。
私が実際に行ってみた体験では、例えば次の様になりました。
所要時間=合計約2時間30分
これはあくまでザックリとした時間で、個人によると思いますが、おおよその目安として参考にしてみてください。
また私の感想ですが、伊勢亀山城は天守は残っていなくても楽しめる城跡だと思いました。
その理由は、現存する多門櫓や二の丸帯曲輪など整備が進んでいてわかりやすいですし、東海道亀山宿も歩ける範囲で端から端まで歩いてみると、当時の街道の雰囲気を味わうことができると思います。
実際にクラブツーリズムなどの旅行会社のバスツアーでも、この東海道を歩くというコースが組まれているくらいです。
また伊勢亀山城は、現在の交通の要所でもあるので、三重県内の他の城と組み合わせやすいのが魅力です。
例えば今回、私は午前中に伊賀上野城を訪れ、午後から伊勢亀山城を巡りました。
南に目を向ければ、鳥羽城や田丸城などともセットにできます。この地の利も亀山城の魅力のひとつでしょう。
泊りで伊勢亀山城を訪れる時に利用したい近くのホテルをまとめてみました。
JR亀山駅周辺にもリーズナブルなホテルや宿があるので、チェックしてみてください。